血圧
- ARでは収縮期血圧が上昇し、拡張期は大動脈から左室へ血液が逆流するために拡張期血圧が低下する結果、脈圧が大きくなります。
- 上下肢の血圧の差が認められます。下肢血圧が上肢血圧よりも著しく高い(≧60mmHg¹)場合には有意なARが疑われます。
弁膜症の中でも、慢性ARは、病態の進行がゆっくりで症状が出にくいため見逃されることがあります。症状が出現する時には心機能が低下していることも多いため、早めに発見しフォローしていくことが重要で、外来診療では特に血圧、視診・触診、聴診などが早期発見のカギとなります。 ARが疑われたら心エコー図検査をしてください。
胸骨左縁で、随伴性の収縮期雑音とⅡ音に始まる漸減性拡張期雑音を聴取します。
ARにおいて雑音が胸骨右縁で強い場合は上行大動脈拡大も疑われます。
収縮期雑音で、心尖部や鎖骨部などでも広く聴取します。
重症化すればⅡ音の減弱が見られます。
往復雑音でⅡ音を境に収縮期雑音と拡張早期雑音を聴取します。
収縮期雑音は心尖部や鎖骨部などでも広く聴取します。
「2. ARを見逃さないための外来診療」監修・音源提供:室生卓先生(倫生会みどり病院 理事長・病院長/心臓弁膜症センター内科)