プレスリリース
米国本社プレスリリース
この資料の原文は、米国エドワーズライフサイエンス社が発表した英語の報道資料です。以下の翻訳は、日本の報道機関向けに参考として提供するものです。本資料の内容・解釈については、英語版の原文を参照してください。また、文中には日本では未承認、または適応外使用となる製品についての記述が含まれることがあります。
英語版は http://www.edwards.com/newsroom/press-releases からご覧ください。
米エドワーズライフサイエンス社、2020年第2四半期の業績を発表
カリフォルニア州アーバイン、2020年7月23日— 構造的心疾患とクリティカルケアモニタリングに関する患者さんのためのイノベーションを世界的にリードするエドワーズライフサイエンス社(NYSE:EW)は本日、2020年6月30日を期末日とする第2四半期の業績発表を行いました。
第2四半期のハイライトと今後の見通し
• 売上高は15%減の9億2,500万ドル(実質1売上高は14%減)
• TAVIの売上高は12%減(実質売上高は11%減)
• 以前に発表済の知的財産権紛争の解決費用3億6,800万ドルを計上
• 一株当たり損益は0.20ドルの損失、調整後1一株当たり利益は26%減の0.34ドル
• EVOQUE三尖弁置換術に関する主試験の開始を米FDAが承認
• 2020年通年の売上見込は前回発表と変わらず、40億~45億ドルの範囲
• 2020年通年の調整後一株当たり利益見込は、前回発表の1.58~1.75ドルを上方修正し、1.75~1.95ドルの範囲と予想
エドワーズライフサイエンス社会長兼CEOのマイケル・A・ムサレムは次のように述べています。
「医療コミュニティ全体の英雄的な努力にもかかわらず、患者さんにとっては非常に困難な時期が続いています。新型コロナウイルス(COVID-19)感染リスクと、進行性の疾患である心臓弁膜症による深刻な影響を比較検討する必要があるからです。エドワーズは、手術の迅速化、入院期間の短縮、優れた患者アウトカムの実現に取り組んでいます。この致死的な感染症(新型コロナ)が予測不能な拡大を続ける中でも、弁膜症の患者さんには緊急治療の必要がありますので、治療を延期すべきでないという認識が高まっています。」
2020年第2四半期の業績
2020年6月30日を期末日とする第2四半期の売上高は9億2,500万ドルで、前年同期比15%の減少、実質ベースでは14%の減少となりました。当四半期の希薄化後一株当たり損益は0.20ドルの損失、調整後一株当たり利益は26%減の0.34ドルでした。
経カテーテル大動脈弁治療(TAVI)
当四半期のTAVI部門の全世界合計の売上高は5億9,400万ドルで、前年同期比12%減、実質ベースで11%減となりました。平均販売価格は世界全域で安定していました。
ムサレムは次のように述べています。「予想どおり、患者さんや医療従事者の意識が新型コロナへの対応に向けられたため、4月の売上は落ち込みました。その一方で、5月と6月に手術件数が着実に改善したのは心強い材料と言えます。この期間中、当社の取引先施設の約90%がTAVI症例を実施しました。循環器医療関係者の皆様の献身的ご努力と、当社のクリニカルチームの取り組みの証と言えます。多くの臨床医から、重篤な大動脈弁狭窄症の治療がますます必要とされており、当社のシステムを利用する新規の患者さんが増加していることを聞いています。」
経カテーテル僧帽弁・三尖弁治療(TMTT)
僧帽弁部門では、PASCALとCardiobandを用いた弁修復と、SAPIEN M3およびEVOQUEシステムを用いた置換術の開発を進めています。三尖弁部門では、PASCALとCardiobandを用いた修復と、EVOQUEシステムを活用した三尖弁置換術に取り組んでいます。これらの治療の一部は欧州で販売を開始しており、売上に結び付きつつあります。当社はこれら各治療法の開発を今後も推進していきます。その一環として、5件の主試験を米国で進めています。
第2四半期のTMTT部門の売上高は600万ドルでした。また、知的財産関連の訴訟の和解により、今後は時間と資源を存分に投入して患者さんの支援に取り組めるようになりました。
以前に発表しましたとおり、実施中だった僧帽弁・三尖弁領域の主試験への被験者さん新規登録を第1四半期に一時停止しました。その後、治験医師や医療機関との協議を行い、当社の治験施設の半数以上が活動を再開し、患者さんの治療を開始しました。第3・第4四半期には、CLASP IID/IIFおよびCLASP II TR試験への被験者登録件数が増加し続けると当社は予想しています。変性僧帽弁逆流症へのPASCALデバイスの使用について、2022年までに米国での承認取得を目指しています。
当社は、EVOQUE三尖弁置換システムの主試験の開始承認を米FDAから取得しました。本システムは、米国での承認取得を目指して設計され、FDAから「画期的医療機器(breakthrough device)」に指定されました。TRISCEND II試験は、重篤な三尖弁逆流症患者さんを対象に、最適な単独の薬物療法とEVOQUEシステムを比較評価する、前向き多施設無作為化主試験です。
サージカルおよびクリティカルケア
当四半期のサージカル製品の売上高は1億6,100万ドルで、前年同期比26%減、実質ベースでは25%減となりました。第2四半期の売上減の主たる原因は新型コロナによるものですが、TAVIの採用が続いたことで、米国で大動脈弁外科手術が減少したことも一因になりました。一方、INSPIRIS RESILIA大動脈弁や、FDA承認を最近取得したKONECT RESILIA大動脈弁付きコンデュイットなど、エドワーズのRESILIA生体弁製品を多くの臨床医が熱望しているのは心強い材料です。このほかに、HARPOON僧帽弁修復システムを用いた初の販売後症例を欧州で実施し、問題なく完了したことを報告しました。
クリティカルケアの当四半期売上高は1億6,400万ドルで、前年同期比11%減、実質ベースでは10%減となりました。集中治療室(ICU)用のTruWaveディスポーサブル血圧モニタリングキットに対する需要が高まっており、第2四半期も堅調に推移しましたが、新型コロナによる待機手術遅延の影響を相殺するには至りませんでした。さらに、新型コロナの影響で医療機関が設備投資を抑制し続けているため、米国でヘモスフィア アドバンストモニタリングプラットフォームの受注が減少しました。
その他の財務業績
当四半期の調整後売上総利益率は前年同期の76.4%から減少し、74.4%となりました。今年の数値には、新型コロナ対応に関連するコスト増と外国為替による負の影響が含まれています。
第2四半期の販売費および一般管理費は前年同期の3億800万ドルから減少し、2億7,500万ドル(対売上高比29.7%)となりました。新型コロナの影響で、当社の計画的な事業経費支出の流れに中断が生じ、結果として支出減少となりました。
第2四半期の研究開発費は前年同期の1億9,200万ドルから減少し、1億8,200万ドル(対売上高比19.7%)となりました。減少の主な原因は、前年の臨床試験費用支出が多かったことと、新型コロナの影響で今年の臨床試験活動が減少したことによるものです。
第2四半期のフリーキャッシュフローは1億2,300万ドルでした。この金額は、営業活動によるキャッシュフロー(2億3,100万ドル)から設備投資費(1億800万ドル)を差し引いたものです。
2020年6月30日現在の現金および投資の合計は17億ドルでした。負債総額は5億9,500万ドルでした。
今後の見通し
当社は、今年下半期には状況が徐々に回復すると想定して見通しを組み立てています。2019年下半期には売上高が19%増加したため、今年は前年比での売上増は引き続き困難になる見込みです。それでも、売上高は第3四半期に2019年の水準に戻り、第4四半期には再び増加に転じると予想しています。
2020年全体の売上見通しについては、引き続き40億~45億ドルの範囲と予想しています。2020年第3四半期の全社売上高は10億~12億ドルの範囲と予想しています。通年の調整後一株当たり利益は、前回発表時は分割後ベースで1.58~1.75ドル(分割前べースでは4.75~5.25ドル)と予想していましたが、現在は分割後ベースで1.75~1.95ドルと予想しています。
ムサレムは次のように述べています。「第2波・第3波の発生、局所的な急拡大、関連する医療システムへの影響など、新型コロナが今後どうなっていくか予測できない状況です。当社では、このパンデミックの動向変化に対処できる準備態勢を当分の間は維持していきます。当社の患者さん方は深刻な状態にあり、当社には患者さんを最優先に考える強力なチームがありますので、この世界的危機の中でも成果を挙げ続けられると私は確信しています。」
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