プレスリリース
米国本社プレスリリース
この資料の原文は、米国エドワーズライフサイエンス社が発表した英語の報道資料です。以下の翻訳は、日本の報道機関向けに参考として提供するものです。本資料の内容・解釈については、英語版の原文を参照してください。また、文中には日本では未承認、または適応外使用となる製品についての記述が含まれることがあります。
英語版は http://www.edwards.com/newsroom/press-releases からご覧ください。
無症候性の重症大動脈弁狭窄症患者さんにおける経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)による早期介入の優位性が、SAPIEN 3プラットフォームによって示された
ワシントンD.C.、2024 年 10 月 29 日 --エドワーズ ライフサイエンス (NYSE: EW) は、無症候性の重症大動脈弁狭窄症 (AS)に対するTAVIによる早期介入のベネフィットを研究するために設計された最初のランダム化比較試験であるEARLY TAVR 試験の結果を発表しました。結果は、無症候性の重症AS患者さんに対する治療法として現在のガイドラインが推奨する経過観察と比較して、SAPIEN 3を用いたTAVIが、優れた成績を示しました。これらのデータはTranscatheter Cardiovascular Therapeutics (TCT)のLate-breaking clinical trial sessionで発表され、同時にNew England Journal of Medicineにも掲載されました。
追跡期間の中央値は3.8年で、主要評価項目である全死亡、脳卒中、および予定外の心血管疾患による入院を経験した患者さんは、経過観察群において446人中45.3%、TAVI群において455人中26.8%と、TAVIによる早期介入のベネフィットが示されました。さらに副次評価項目においても、次のことが示されました。
•緊急の治療介入や入院を要する、予期せぬ急速な症状進行の抑制
•臨床的に意味のあるQOLの急速な低下の予防
•脳卒中の発生率が数値的に低い傾向(TAVI群4.2% 経過観察群6.7%)
Philippe Genereux医師は(Morristown Medical Center , Gagnon Cardiovascular Instituteの構造的心臓プログラムのディレクター)EARLY TAVR試験の研究者を代表して次のように述べています。「この試験で我々が学んだことは、運動負荷試験を経て真の無症状と診断されたにもかかわらず、TAVIによる治療介入を受けなかった重症AS患者さんの多くが、経過観察中に予測不能かつ急速な症状の発症を経験していたということでした。これらの結果は、症状が発現するまで介入を注意深く待つことを推奨している現在のガイドラインに基づく、60年間にわたって我々が信じてきた重症ASの治療法に対する考えを打ち砕くものでした。TAVIを実施することによる臨床上のデメリットは認められておらず、本試験の結果はAS患者さんの治療法およびガイドライン変更の必要性を強く裏付けるものと考えます。」
EARLY TAVR 試験には、米国とカナダの 75 施設で、平均年齢 76 歳、平均 KCCQ-OS スコア 92.7 の患者さん901 人が登録されました。患者さんは、TAVIの臨床試験では初となるプロトコールで義務付けられた運動負荷試験と既往歴の評価を通じて、無症状であることが確認されています。そこで経過観察となった患者さんのうち、6か月以内に26.2%、12か月以内には47.2%の患者さんが症状を呈し、TAVIによる介入治療を受けたと本試験にて報告されています。
エドワーズの経カテーテル大動脈弁治療および外科的構造的心疾患治療のグループ・プレジデントであり、コーポレートバイスプレジデントであるLarry Woodは、次のように述べています。「これは、重症ASの病態を理解し、最適な治療戦略を見直すうえで重要なデータとなり得る、最初のピボタル試験です。EARLY TAVR試験により、重症ASは症状の有無にかかわらず、治療介入を要する致命的な疾患であることを明確に示しており、現在の標準治療の考え方に一石を投じる結果であると考えています。」
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