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日本人の死因上位を占める心臓病について、 高齢者や介護者の理解が十分でないことが判明 病気の症状に対する理解不足が、患者が適切な治療を受ける上での大きな障害に ―日本の高齢者・介護者1,600人を対象にした「心臓の健康に関する意識調査」―

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エドワーズライフサイエンス株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:ケイミン・ワング、以下エドワーズ)は本日、全国47都道府県の65歳以上の高齢者とその介護者1,600名を対象に実施した、心臓病のリスクと負担に関する理解度調査「心臓の健康に関する意識調査」の結果を発表しました。

心臓病はがんに次いで日本人の死亡原因の第2位*であることが明らかになっています。しかし今回の調査結果において、心臓病を健康上の最大の関心事と考えている人は、調査対象者のわずか24%にすぎないことが分かりました。心臓病に関する理解が不十分であることは、高齢者による心臓病リスクの過小評価につながっており、定期的な心臓の健康診断や受診に対する課題の一つとなっています。こうしたことから、多くの人が心臓病によって生命を脅かされるリスクを抱えている可能性が浮き彫りとなりました。
出典:*2018年人口動態統計(厚生労働省)           

主な調査結果は以下の通りです。

■大多数の高齢者が心臓のリスクを積極的に検査していない

  • 聴診(心音を聴診器で聞くこと)は、心臓のリスクを評価する上で重要かつ最も一般的な診断方法です。聴診は、不整脈や弱い心拍を特定するのに役立ち、心臓の健康状態が悪化する最初の兆候を知らせてくれます。加えて、聴診で心雑音の有無を確認することで、心臓弁膜症のひとつである大動脈弁狭窄症を見つけるきっかけをつかめます。
  • このように聴診は非常に重要な役割を担っています。一方、「年に一度は一般的な健康診断/身体測定を受ける」と回答した高齢者は66%であるにもかかわらず、「聴診を年に一度は受診しているという」高齢者はわずか27%にとどまっています。
  • また調査対象者のうち、健康状態が悪いと回答した高齢者の52%が、「心音のチェックを受けたことがない」または「症状があるときだけチェックを受けた」と回答しています。

■多くの高齢者および介護者が心臓病の一般的な原因や症状について理解していない

  • 高齢者によく見られる心臓弁膜症は、心臓の弁の一つ以上がうまく機能しない状態で、心不全や心臓病の主要な原因の一つです。しかし、今回の調査で調査対象者の60%以上が心臓弁膜症について「ほとんど知らない」または「全く知らない」と回答し、心臓弁膜症と心不全を関連付ける回答者は38%にとどまりました。また、34%の回答者は心臓弁膜症の症状について正しく回答することができませんでした。
  • 27%の回答者が、心臓弁膜症は「突然で予期することのできない、痛みを伴わない死につながる」と誤解していることがわかりました。
  • さらに、心臓弁膜症は「侵襲的な医学的処置(外科手術含む)なしに薬だけで治療できる」という考えが誤りであることを認識していない人が66%に上り、「心臓弁膜症を患っていても、健康的な食事と定期的な運動を心がけさえすれば、治療を受けなくても苦しみのない生活を送ることができる」と誤って認識している人は19%に上りました。

■日常生活に大きな負担をかける心臓病の症状

  • 心臓病は日常生活に影響を与え、高齢者および介護者の精神的ストレスにつながる可能性があります。
    • 心臓病と診断された高齢者の40%が、自分の健康状態によって外出などの移動に制限が発生していると考えています。
    • 心臓病の症状を持つ高齢者の36%、および治療を受けていない高齢者の43%が、それぞれ健康状態に起因する精神的ストレスを感じています。
    • 同様に介護者の64%が、高齢の家族の介護について精神的なストレスを感じていると回答しています。
  • 心臓病の治療を受けていない高齢の患者の間では、介護者の負担はさらに顕著です。
    • 心疾患の診断を受けているが、薬や手術による治療を受けていない高齢者の介護者の中では、68%が介護に従事することによって日常生活に大きな影響を受けていると回答しています。
    • 治療を受けていない高齢者の介護者の59%が高齢者の健康状態によって自らの自由が制限されていると回答しています。
    • 治療を受けていない高齢者の介護者の75%が、高齢の家族の健康状態の結果として、精神的なストレスを感じていると報告しています。
    • 高齢者の介護に長時間を要することから、体調の悪い高齢者を介護している人の57%が「自分の時間がない」と回答しています。


この調査結果について、東京大学大学院医学系研究科 循環器内科学 教授 小室一成先生は次のように述べています。
「心臓弁膜症の症状には動悸や息切れなどがありますが、これらは通常の老化現象と誤解されることが多くあります。今回の調査では、心臓弁膜症の症状に対する認知度の低さが明らかになりました。階段を上る、といった日常の何気ない行動も、数か月前と比較して時間がかかるようになっていないかなどに着目すると、自分の体の変化に気づくことが出来ます。心臓弁膜症は早期に診断することで、最適なタイミングでの治療を受けやすくなります。とくに65歳以上の方は、かかりつけ医で心音を聞いてもらうなど、定期的に検診を受けることをお勧めします。」

また、エドワーズ米国本社コーポレートバイスプレジデント、日本・アジアパシフィック担当で、日本法人の代表取締役社長であるケイミン・ワングは、次のように述べています。「本調査の目的は、心臓弁膜症に対する理解不足が患者さんの未診断や未治療につながっているのではないか、という点に光を当てることです。心臓弁膜症は複数の治療の選択肢があります。今回の調査のような取り組みを通じて、心臓弁膜症に対する理解がより深まることを期待しています。それが患者さんご本人に加えてご家族や周囲の方々が治療後の健やかな日常生活を取り戻すサポートにつながると信じています。」



■本調査の詳細は、ページ上下にある「PDF」リンクよりご確認いただけます。

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Amy Hytowitz
(VP, Global Communications)

日本法人 広報部
03-6895-0301 (大代表)